診療科目

呼吸器疾患

呼吸器とは大きく分けて鼻、のど、気管、肺からなる呼吸に関わる器官のことです。
口や鼻から入った空気は、喉を通って、気管ヘ向かい、気管支から肺へ届けられます。気管支の先にある肺胞という袋へ空気が流れると、血液へ酸素が取り込まれ、二酸化炭素が空気へ出ていきます。これが呼吸です。

症状の一例

  • 呼吸困難(息切れ)
  • 喘鳴(ぜいめい)
  • 胸痛
  • 発熱
  • チアノーゼ
  • 嗄声(させい)

代表的な疾患

気管支喘息・咳喘息

気管支喘息は、空気の通り道となる気道が狭くなってしまい、呼吸が苦しくなる状態(発作)を繰り返す病気です。喘息患者さんの気道の粘膜は、発作がおさまっていても炎症が起こっているため、少しの刺激でも反応する敏感な状態です。
アレルギーが原因であることが多く、たばこやストレスなどによっても誘引されます。
咳喘息は、痰が出ない咳が慢性的に続く病気ですが、放置しておくと気管支喘息へ移行する場合もあります。

気管支炎

気管支炎は、気管と気管支にウイルスや細菌が入り込み炎症が起きる病気です。空気中の細菌やウイルスなどがのどや鼻の粘膜から侵入し、気管支まで到達して炎症が起きている状態です。これらの病原体を外に出すために、痰が分泌され、咳をすることで体の外へ排出します。通常の気管支炎は、ウイルスによる感染が原因になりますが、ウイルス性の炎症が起きたのち、二次的に細菌による気管支炎を発症することもあります。

肺炎

肺肺炎は、気管支のさらに先にある肺胞という部位に炎症が起きる病気です。細菌やウイルスが口や鼻から体内に入り、気管を通り、最終的に肺胞まで到達して炎症が起きている状態です。細菌、ウイルス、寄生虫、真菌などの様々な微生物が原因となる可能性を持っています。肺胞では酸素と二酸化炭素の交換「呼吸」を行っているため、炎症が起こると呼吸困難になり、重症化する場合もあります。

自然気胸

気胸とは、肺を包んでいる膜に穴が開くことによって、外に漏れ出した空気が肺を外側から圧迫して呼吸困難になる病気です。
肺の一部が破れて空気が漏れ、タイヤがパンクするように肺が萎んだ状態です。
自然気胸とは、事故やけがなどの明らかな原因がなく、突然起きる気胸のことです。肺の表面に風船状の病変ができ、膜が薄いために穴が開いてしまうことが原因です。開いた穴の多くは自然に閉じるのですが、しばしば再発を起こすことが問題です。

慢性閉塞性肺疾患

慢性閉塞性肺疾患とは、たばこの煙などの有害物質が原因で肺が炎症を起こし、呼吸がしにくくなる病気です。有害な物質が長期にわたって肺を刺激すると、細い気管支に炎症を起こし(細気管支炎)、咳や痰などの粘性分泌物が多くなります。気道の腫れや軌道内の分泌物の増加によって、気流が制限され空気の流れが悪くなる状態です。最終的には、肺胞の破壊や病変が起こりますが、これらを元に戻すことは出来ないため、早期発見と治療の継続が必要です。

肺がん

肺肺がんは、肺にできる悪性の腫瘍です。たばこや化学物質が原因で、気管支や肺胞に異常な細胞ができ、体の中に細胞によるかたまりができた状態です。進行すると、無秩序に増殖する細胞が隣接する臓器に広がったり、体をめぐる血液やリンパ液の流れによって移動し転移します。

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