ご挨拶

東京支部会からの報告

東京支部会
会長:千木良真保

 7年前から東京支部会で支部会長をしております9期卒業の千木良真保と申します。今回は東京支部会の最近の活動などについて報告したいと思います。

 昨年の同窓会誌にも報告しましたが、2020年の大学新入生と、お世話になっている教授の皆様に東京支部会からささやかな贈り物をしました。獨協医科大学は、幸いな事に非常に環境に恵まれ豊かな自然の中にあります。この大いなる自然が、時として不安や寂しさにつながりはしないかと私たちは心配していました。新入生の多くは親元を離れ新生活を送ります。コロナ禍で入学当初は友人関係も作りにくく不安に思う学生もいるでしょう。そのような中で、何か新入生の心の支えに少しでもなる事ができないかと幹事一同で考えた結果が、‘獨協医科大学に入ってくれてありがとうグッズ’だったのです。これは予想以上に皆様に喜ばれ、私も個人的にお礼の連絡をいただきました。今年も新型コロナウイルス感染症の蔓延は続いたため、谷田貝茂雄先生をメッセンジャーに任命して、昨年同様に新入生の皆様に小さな贈り物を贈りました。

 ところで支部会活動の中には年に一度の支部会集会があります。その集会をするために数ヶ月をかけて支部会幹事会は準備をしていきます。しかし2020年2月からの新型コロナウイルス感染症の蔓延のため、長い間毎年行ってきた集まりを昨年は開催する事ができませんでした。また定期的に行っていた対面での幹事会も開催が難しくなりました。そこで、東京支部会ではオンライン(zoom)にて幹事会を開催する事にし、今年に入ってからすでに4回の会議を行っています。議題は今年度の集会について、また最近は同窓会活動そのものについての話し合いも行われています。

 支部会活動を行う中で重要になるのが同窓会員の名簿です。これが無いと活動や集会について連絡する事ができないのです。現在平成28年卒業生までの名簿がありますが、その後は発行されず東京支部会員の所在について情報がありません。転勤や転居などで移動されている先生も多数おられ、連絡がつかない事も問題になっていました。同窓会本部の仕事を奪うようで遠慮していましたが、総会で議題に上る事も無く時が過ぎるままになっていました。さらには現在まで支部会員向けの通信はなんと(!)ハガキで行っていたのです。そこで東京支部会は、これをメールアドレスの登録に基づくオンラインでの連絡を主体にしたいと考えました。まず平成28年卒業生までは配布されている名簿を頼りに、またそれ以降の卒業生については本部より情報を貰って都内在住または勤務されている先生の所在を確認し、一人一人に手紙を書き、アドレスを教えて頂けないかどうかの確認をしました。さらに各種SNSで情報集めを行い、アドレスの取得に努力しています。このように、会員の所在を把握しこれからの支部会活動に繋げようと考え、同窓会総会でも提案し議題にして頂く事になっていました。ところが今年の8月、予定していたステップを全て無視したように突然同窓会本部から会員のアドレス確認の手紙が到着した事には、支部会幹部一同驚愕しました。しかもこの件について、差出人は現会長であるにも関わらず、現同窓会長はご存知なかったと知り、いったい誰が主導で本部が動いているのか支部会幹事会は頭を傾げるばかりでした。もちろん本部と東京支部会は競い合うような立場ではなく、お互いが同窓生のために働くのは当然の事です。しかし誰の指示か分からないような事案が、正当な手続きも責任者の存在もなく通るという事態には不安しかありません。

 ご存知の先生も多いとは思いますが、どの大学も大学同窓会ホームページは同窓会活動を行う上で重視されています。ところが本校の同窓会のホームページは多少のお知らせのみでとても充実した物ではありません。本年8月の総会でも指摘しましたが、今に至っても(今日は10月4日)改良されている様子はありません。全国各地で仕事をされている多くの卒業生に向けて何かを発信しようとする時、あるいは卒業生が大学について何か情報を得たいと考えた時に、まずアプローチするのがホームページだと思います。皆様が物を買う時に買いたい商品をネットで検索してみると思います。もしそれが雑な作りで魅力的で無く、何年も前にアップされたような文章がそのまま残っていたらどう思われるでしょうか。同窓会を商品購入と同列に考える訳にはいきませんが、時々は覗いてみたいと思わせるようなホームページ作りは必要だと思います。

 同窓会の会計収支を見てみると卒業生からの会費収入が卒業生の数に見合わない事が分かります。つまり同窓会そのものが魅力に欠けているか、または発信力が足りないか等の理由により同窓会離れがおこっているのです。それは憂慮すべき事態ではないかと思われます。ある先生が今回の総会で同窓会離れについて、‘私は電話をかけて引き止めているけれどダメなんだよなあ’と仰っておられました。そしてそれ以上議論の無いまま総会は終わりました。しかもその発言は4年前から繰り返されています。残念ながらそういった態度そのものが同窓会離れを引き起こしている事に気づいていないのです。なぜ卒業生が同窓会に興味を持ってくれないのか、どうしたら興味を持ってくれるのか、それには本部は何をしたら良いのか、それを是非議論し未来に向けて仕事をしていかなくては、同窓会本部の存在意義が不明瞭になるでしょう。問題点を無視したままなら、同窓会本部の幹部はそれこそ存在意義が問われる事になります。東京支部会も幹事会の若返りを図るべく努力しています。どの組織にも言える事ですが、何年も同じ人が同じようなポジションに存在する事は組織の停滞あるいは劣化に繋がります。同窓会は営利団体ではありませんが、だからこそ同窓生のために心から役に立ちたい人が先頭にたって組織を引率していく必要があります。いくつかの問題点に気づいておらず改善されていない現状はそういった理由もあるかもしれません。

 私は今年に入ってから様々な大学の(医学部以外も)同窓会総会に参加させていただきました。総会では活発な議論があり、疑問や改善点はいつまでに誰がどうするかが明確にされている事が多いように思いました。また幹部や幹事は2年から4年で交代する学校も多くありました。現執行部が現状を変えていく意思が無いのなら次の世代の先生に交代し、獨協医科大学同窓会が卒業生の母港になれるように変化していかなければ、本校同窓会の未来は明るくは無いでしょう。

 ところで、私たち東京支部会の今回の集会は初のオンラインでの開催を予定しています。今年は同窓生から教授に就任された豊田茂先生に公園して頂く予定です。また、当日都合がつかなかった同窓生のためにも、同窓会ホームページ上に講演のアーカーブを残すなどを考えています。同窓会本部でそれが承認されなければ支部会としてホームページを作成しそこにアップする可能性も検討中です。

 今後は独自に支部会ホームページを充実させ、会員のアドレスを含む連絡先の確認変更等ができるようにしたいと考えています。同窓会本部がどうであれ、東京支部会は変わっていこうとしています。元の東京支部会長が作った初期のホームページ上には、同窓生が仕事上の相談をしたり、リクルートの場にしたりしていきたいとありました。加えて同窓生としての助け合いの場にもでき卒業生が何かを発信する場所にもなるように、今後も東京支部会は試行錯誤を重ねていきます。各支部会が連携して大学同窓会ホームページを充実させ、獨協医科大学の卒業生である事や同窓会に所属している事のメリットを感じられるようなシステムへ、あらゆる可能性を探っていく予定です。

 最後に、これからの卒業生が同窓会に入って良かったなと、あるいは獨協医科大学の卒業生で良かったなと思えるような体制作りにこれからも一層尽力していきたいと東京支部会は考えています。そのためにも是非若い世代の先生方に同窓会に興味を持って頂き、総会にもご出席頂き、さらに次の世代に向けて何ができるかを一緒に考えて頂けたら幸いに思います。東京支部会では幹事を随時募集しています。ご興味のある先生がおられましたら支部会メールにてご連絡ください。