胃カメラ検査のご案内
胃カメラ検査(上部内視鏡検査)について
胃カメラ検査は、口または鼻に、先端にカメラのついたスコープ(やわらかい管)を挿入して、食道、胃、十二指腸を直接観察する検査です。また、挿入時に通過するのどの粘膜も観察することができます。
胃カメラ検査では、食道がん、逆流性食道炎、胃がん、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染などの様々な病気を診断する事が可能です。特に胃がんは2019年の全国がん登録罹患データのよると罹患数が3位であるにもかかわらず、がんがその臓器に現局していれば5年生存率は96.7%に達します。つまり胃がんは早期に発見・治療されれば、治る可能性が高い病気といえます。また、胃がんの原因の約9割はピロリ菌感染とされており、ピロリ菌感染があれば除菌療法をすることで胃がんリスクを下げることもできます。このようなことから胃がんの早期発見・予防に胃カメラ検査は非常に有用です。さらに、検査中に組織を採取すること(病理組織検査)や、アニサキス虫体の除去等の処置も可能です。検査は外径 約5.4mmの細いスコープを使用して行い、所要時間は5~10分ほどです。
口や鼻からスコープを入れることへの抵抗感や、検査自体に不安感、嫌なイメージを持たれる方も多いと思います。当院ではそのような患者様に少しでも安心して胃カメラ検査を受けて頂くために、様々な配慮を行っています。検査後のアンケートでは、「検査が楽だった」、「検査後の説明が丁寧だった」、「次回も当院で検査を受けたい」などの項目に多くチェックをいただいています。
出典:
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
全国がん罹患モニタリング集計 2009-2011年生存率報告(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター, 2020)
独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費「地域がん登録精度向上と活用に関する研究」平成22年度報告書
受けるべき症状
検査をおすすめしたい方・症状
- のどや胸のつかえ感がある
- すっぱいものがあがってくる
- 胃が痛い、胃がもたれる
- 食欲がない、急に体重が減った
- 頻繁に吐き気がある、嘔吐する
- 黒い便がでる
- 貧血がある
- 健診のバリウム検査で異常があった
- アルコールをよく飲む、タバコを吸う
- ピロリ菌を指摘された、ピロリ菌除菌後にしばらく胃カメラをしていない
上記の症状がある方や荒川区の胃がん検診に関しても、お気軽にご相談ください。
胃カメラ(上部内視鏡検査)でわかる病例
- 逆流性食道炎
- 食道がん
- バレット食道
- 食道裂孔ヘルニア
- 胃ポリープ
- 胃炎
- 胃がん
- 胃潰瘍
- ピロリ菌感染
- 胃アニサキス症
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸潰瘍
- 粘膜下腫瘍
当院の検査の特徴
特徴1
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経験豊富な専門医による検査
副院長は日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医であり、順天堂医院 消化器内科にてピロリ菌感染胃がんや胃ポリープのみではなく、比較的稀なピロリ菌未感染胃がんや特殊型胃がんの診断・治療・研究を行ってまいりました。苦痛が少なく、質の高い胃カメラ検査を提供いたします。
特徴2
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苦痛の少ない鼻からの胃カメラ検査にも対応
当院の胃カメラ検査は、患者様が鼻または口からの胃カメラ検査を選ぶことができます。鼻からの検査は咽頭反射(オエっとする反射のこと)を起こしにくい利点がありますが、鼻からのどの通り道が狭い方は痛みを感じる場合や、稀に出血をすることがあります。一方で、口からの検査は痛みを感じづらいですが、咽頭反射を起こすことがあります。
鼻か口の検査を迷われた患者様には、初回は鼻からの検査をおすすめしています。理由は鼻からの検査の方が楽におわる患者様が多いことと、鼻が狭くて痛みを感じた場合には口からの検査に切り替えることができますが、口からの検査を開始した場合には鼻からの検査に切り替えることができないからです。
当院の検査で使用するスコープ (やわらかい管)は外径 約5.4mmと細いですが、高画質な機器を採用しておりますので、鼻からの検査でも詳細な観察が可能です。
特徴3
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静脈麻酔を用いたリラックスしている間におわる内視鏡検査(希望者のみ)
当院では胃カメラ・大腸カメラ共に静脈麻酔を使用してウトウトと眠っているような状態で検査を受けていただくことができます。麻酔薬の種類や量は患者様一人一人の状態に合わせて微調節し、楽に検査を受けていただけるように配慮しております。当院では検査が初めてで不安な方や、過去に検査で苦しい思いをされた方にも安心して検査を受けていただき、より多くの患者様の健康をサポートしたいと考えております。静脈麻酔を希望される患者様は、検査予約の際にお気軽にご相談ください。
特徴4
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荒川区初!最先端の検査機器の導入
当院ではオリンパス社製の最新の内視鏡システム『EVIS X1』を荒川区で初めて導入いたしました。内視鏡システムに搭載された特殊光観察や画像処理、デジタルハイビジョンなどの機能によって、短時間のうちに精度の高い検査を行うことが可能になり、患者様への負担軽減にもつながっています。
EVIS X1を活用した高度な内視鏡観察
『EVIS X1』には近点の明るさを維持したまま遠点の明るさをアップする『BAI-MAC』、特殊光を用いて粘膜表面の微細な構造や血管の状態をクリアに観察できる『NBI』、画像処理の技術で暗部を明るくし、画像上のわずかな構造の変化や色調の変化を視認しやすくする『TXI』などの機能が搭載されています。このような高度な機能を用いて検査をするにより、検査時間を短縮しつつ、精密な検査を行うことができます。
特徴5
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静脈麻酔後は半個室でゆったりお休みできます
内視鏡検査で静脈麻酔を使用した場合には、検査終了後に約60分程度ベッドでお休みいただく必要があります。当院では検査が終わった後も快適にお過ごしいただけるように、プライバシーに配慮した半個室のリカバリールーム(休憩室)をご用意しております。当院では静脈麻酔後に無理をして歩く必要はなく、横になったままベッドごとリカバリールームに移動することも可能です。
リカバリールームでは他の患者様と接点が無いため、感染対策に不安がある方でも安心してご利用頂けます。
特徴6
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画像を見ながらの検査が可能、検査後すぐに丁寧な結果説明をいたします
内視鏡検査中の画像は大型モニターに映され、患者様自身が画像を見ながら検査を受けることも可能です。また、検査後には担当医が撮影した画像を供覧しながら、わかりやすく丁寧な結果説明をするように心がけております。
特徴7
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土曜日も内視鏡検査が可能です
土曜日も9時から12時まで内視鏡検査を行っております。
平日にお忙しい方も検査を受けやすくなっておりますので、お気軽にご相談ください。
特徴8
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検査機器の衛生管理を徹底しています
内視鏡検査に用いる機器は日本消化器内視鏡学会のガイドラインに沿った方法で、患者様ごとに1回1回完全に消毒を行っております。
患者様に安心して検査を受けていただくために、内視鏡室、医療機器が常に清潔な状態であるように清掃・消毒を徹底しています。
胃カメラ検査の流れ
【予約と診察】
[直接来院の場合]
クリニックに直接ご来院いただいて、診察時に胃カメラ検査の説明と予約をいたします。
[電話予約の場合]
電話で胃カメラ検査をご予約いただくこともできます。電話の際にお薬の内容を確認いたしますのでご用意ください。お薬の内容によっては受診して頂くことをお勧めしています。
電話で予約される場合、事前に下記の問診表と同意書を記載して持参いただけると待ち時間を短縮できます 。(荒川区の胃がん検診の方は指定の問診表と同意書のみを記載して持参してください)。
来院時にお持ちいただくもの
- 保険証
- 服薬中の方は、お薬手帳などお薬の内容がわかるもの
- 人間ドックや検診などで精密検査になった方は、検査一式
- 荒川区の胃がん検診の方は「胃がん内視鏡検診受診券(はがきサイズ)」と指定の緑色の問診表
【検査前日】検査前日の注意事項
夕食は消化の悪いものはお控えください。
21時以降の食事は禁止です。
【検査当日】自宅での注意事項
起床時から検査までの食事は禁止です。
水やお茶は検査の1時間前まではお飲みいただけます。
普段お薬を服用されている場合は、事前の指示に従って服用・休薬をしてください。
【検査当日】来院
検査予約時間の15分前までにご来院ください。
※静脈麻酔を用いた検査を行う場合、当日は自動車・バイク・自転車の運転ができません。
【検査当日】検査の準備
最初に胃の中の泡を消すお薬を服用していただきます。
口からの検査の場合は、のどにスプレーで麻酔を行います。
鼻からの検査の場合は、鼻の通りを良くするスプレーを噴霧したのちに、ゼリー状の麻酔薬を注入します。
静脈麻酔を使用する場合には点滴をして、検査直前に鎮静剤を注入します。
【検査当日】内視鏡検査
検査台の上に左側を下にして横になります。口または鼻から外径 約5.4mmのスコープ (やわらかい管)を挿入して検査を行います。
検査の所要時間は5~10分ほどです。
【検査当日】検査後
検査で静脈麻酔を使用した場合は、検査後に半個室のリカバリールーム(休憩室)にてお休みいただきます。静脈麻酔を使用していない場合は、検査後すぐに医師からの結果の説明があり、その後ご帰宅となります。
【検査当日】検査結果の説明
撮影した画面を供覧しながら医師が検査の結果を説明します。
検査の際に病理組織検査を行った場合には、結果がわかる1週間後以降に再度外来を受診いただいて説明いたします。
【検査当日】検査後の注意事項
検査後、1時間は飲食を控えていただきます。飲食を再開する際は、はじめは少量の水をゆっくりと飲み、むせがないかを確認してください。検査で組織検査を行った場合は、検査当日は消化の良い食事にして、刺激物 (香辛料、アルコール、熱い物)はお控えください。
鼻からの胃カメラ検査の受け方
口からの胃カメラ検査の受け方
※当院の検査と若干異なる点もありますが、参考にご覧ください。
提供:オリンパス株式会社 おなかの健康ドットコム
胃カメラ検査の費用
保険診療 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
胃カメラ検査 | 約2,000円 | 約6,000円 |
胃カメラ検査+病理検査 | 約3,000円 | 約9,000円 |
胃アニサキス除去 (内視鏡的異物除去術) | 約5,000円 | 約15,000円 |